インターナショナル不動産&投資カンファレンス in Osakaレポート⑨

2018/05/21

インターナショナル不動産&投資カンファレンス2018 in Osaka
レポート⑨

昨年のイベントにもご登壇いただいた柳原大輝氏は、今年も引き続き「アメリカ不動産投資は地方都市を狙え! 」としてご講演いただきました。

WIN/WIN Properties, LLC Partner / 共同代表
株式会社WIN WIN Properties Japan CEO / 代表取締役  柳原大輝氏

柳原大輝(やなぎはら ひろき)米国本社 共同代表 / 日本支社 代表取締役。日本を中心にアジア圏の不動産投資家・市場開拓のため、現在東京オフィスに籍を置く。過去100回を超えるセミナー講師経験と1,000名以上のマンツーマン個別相談経験から、各個人の財務状況と知識に合った投資戦略を寄り添って提案する。現在は超富裕層の資産運用アドバイザリー部を自ら担当している。同時に、海外不動産投資が初めての方には基礎からの知識を、お金の準備ができていない方には融資をはじめとしたお金の引き方もアドバイスする。


「アメリカ不動産投資は地方都市を狙え!」

▶セミナーの様子の一部をYoutubeでも紹介しています。

「米国不動産投資家による不動産投資家のための米国不動産投資」をミッションに掲げ、投資家目線で見て最高の物件を、現地の投資ネットワークと独自のルートで紹介するWIN WIN Properties。アメリカ不動産のトータルサポート販売、アセットマネージメント、買取、投資を手掛けています。寄稿、メディア、講演活動で活躍する柳原氏のセミナーは、(1)メンフィス概要、(2)他都市との比較、(3)物件紹介の流れで進みました。

(1) メンフィス概要

まず、メンフィスはどこか?ということで、アメリカはテネシー州のメンフィスの概要をご説明いただきました。ニューヨークから飛行機で3時間、シカゴ・ヒューストンから1時間の位置にあります。日本をはじめ、ドイツ、フランス、カナダなどの先進国の今後の人口予想が軒並み横ばいのなか、右肩上がりの予想を示す米国。メンフィスのあるテネシー州は、2014年時点で人口654.9万人(ケンタッキー州:441.3万人、ミシシッピ州:299.4万人)となっています。

テネシー州最大都市であるメンフィスは、19世紀からミッシシピ川(南北)や鉄道(東西)により綿花と木材の貿易が盛んとなり、現在であるはアメリカ物流・流通業のメッカとなっている、68万人都市(全米20位ランクイン、2030年までに30%の人口増加が予想されている)だということです。フェデックスやナイキなどのインターナショナルブランドに加え、日産、日野、シャープ、ブラザーなど日本企業も存在するメンフィスは、4大物流インフラである、川(River)、鉄道(Rail)、道路(Road)、空路(Runway)が整っており「メンフィス物流4R’s」と呼ばれているそうです。世界貨物空港ランキングでは香港に次いでメンフィスは2位という事実には驚かれた方も多いかもしれません。資本投資の優遇税制(PILOTプロジェクト)を含む大規模ビジネスの優遇政策により、ターゲット社のオンライン巨大流通センターの誘致成功(2016年)をはじめとして、IKEAの西南部初出店(2017年)、アマゾンの流通センター誘致獲得(2018年)と、続々と巨大企業の誘致成功しているということです。

テネシー州では2012年 - 2016年にかけて17%以上も雇用人口が増加。製造業に至ってはアメリカ全体で約180万人の雇用人口増加があり、全米3,200都市ある中で2%以上がメンフィス1都市によるもので、製造業雇用増加率第1位となった、今後の成長の見込める都市であることを強調されました。


(2) 他都市との比較

柳原氏は、メンフィスは、ニューヨーク、ホノルル、マイアミ、ダラスといった他都市と比較すると、市場販売価格が低く、小さな資産で投資が可能、インカムゲインが9.3%と高い(他都市は、5%後半~7%台)こと、また賃貸人口比率が比較的高いことがポイントであると言います。建物比率が高いのが特徴で、建物の償却による節税効果が期待でき、さらに「築22年以上の木造物件」の場合、上記建物比率分を加速度償却として4年間で償却するため、短期間でとても大きな節税効果を得られるといいます。また、柳原氏は、東南アジア不動産と比べると、入金までの期間、売却時の流動性、経済の安定性、減価償却メリット、空室率、通貨の信用力、国の信用力と不動産市場の透明性、キャピタルゲインの面でメリットがあることを挙げています。

(3) 物件紹介

最後に、ロウランススクールエリアの物件(表面利回り:7.92%)、サウスリッジパークエリアの物件(表面利回り:8.28%)、ジャーマンタウンの物件(表面利回り:7.14%)紹介いただきました。日本の金融機関から融資が受けられることにも触れられ、参加者の中には、より興味を持たれた方もいるのではないでしょうか。また、海外収益不動産の管理がスマホでできるWIN WIN Propertiesの物件管理アプリもご紹介いただきました。アメリカに不動産を持っても、ポートフォリオが一目で確認でき、担当者ともチャットできる仕組みは便利そうですね。