グローバル不動産透明性インデックス2018:サスティナビリティの透明性

2018/08/14


サスティナビリティ:業界が求めるのは一貫性のあるグローバルベンチマーク


サスティナビリティと環境対策が投資および会社戦略においてますます重要な役割を担う中、サスティナビリティの評価基準が、今回初めて透明性インデックスのモデルとして組み込まれました。


サステナビリティの透明性がインデックスのコアとなる

対象とする100市場すべてに拡大、今回初めてメインインデックスとして取り入れられたサスティナビリティの透明性は、不動産の透明性を考える上で、中心的な役割を担うようになってきました。エネルギーに関するベンチマークやグリーンビルディング認証(例:LEED*)などの自主的な対策から、エネルギー効率にかかる義務的な方針まで、課題は多岐にわたります。その中でも自主的な対策が、一番盛り上がりを見せているようです。

*LEEDグリーンビルディング認証:LEEDは、非営利団体USGBCが開発し、GBCIが運用を行っている、ビルト・エンバイロメント(建築や都市の環境)の環境性能評価システムです。(USGBC : U.S. Green Building Council,    GBCI : Green Business Certification Inc.)(出所:グリーンビルディングジャパン


環境サスティナビリティの透明性においては、フランスがリードしており、そのほかに環境サステナビリティの「透明性が高い」グループの残りを構成しているのはオーストラリア、カナダ、日本および英国などです。カナダは、過去2年間で大きな改善を見せ、この区分に食い込んできました。韓国もまた、一つ上の区分に昇進した国のひとつです。同時に、比較的不透明な市場もまだまだ存在することから、世界的な向上は先になりそうです。

環境サスティナビリティの透明性をリードする国々の中でも、グリーンビルディングに関する財務指標は、不動産投資家には有益な情報であるにもかかわらず、まだ稀です。MSCIが提供するこれらの指標は、フランス、オーストラリア、カナダ、南アフリカの4か国に限られています。


環境サスティナビリティの透明性

Environmental sustainability transparency, by tier(出所: JLL, LaSalle Investment Management)



国境を越えたサステナビリティ


インデックスが国・都市規模での透明性を追う一方で、個別の上場会社や投資ビークルのポートフォリオに、不動産業界におけるサスティナビリティに関する問題が集中しているという認識が高まっています。国際的なポートフォリオを評価する、グローバル環境フレームワークを利用する不動産投資家もますます増えています。最も広く用いられているのは、GRESB評価*で、現在、世界中で同評価を実施したのは850企業・団体に上ります。不動産業界が、新たな政策や世界的なフレームワークに頼らず、サスティナビリティに関するイニチアチブを自ら取ろうとしているのは明白です。

*GRESB評価:2009年に欧州の主要な年金基金を中心に創設された不動産セクターの環境・社会・ガバナンス(ESG)配慮を測る年次のベンチマーク評価。世界中の不動産会社・運用機関に対して毎年実施されているGRESB調査は、不動産会社・REIT・ファンドごとのサステナビリティへの取り組みを評価するという特徴を有しており、不動産会社・運用機関・投資家メンバー等が投融資先を選別するプロセスにおいて同調査結果を利用している。(出所:日本政策投資銀行


(出所:JLL