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政治・経済からみた投資環境(フィリピン編)

PropertyAccess Team |

この記事のポイント

2016年に当選したドゥテルテ大統領の下、汚職撲滅・各省庁の手続き簡素化などを実行中
インフラ整備、規制緩和、治安対策などでさらなる投資誘致につながる経済政策
労働力の中核となる生産人口がますます増加する見込み

▶前回の記事:フィリピンの生活

前回はフィリピンの概要をご説明しました。今回は、特に政治と経済、および人口の観点から詳しくご紹介します。

政治

フィリピンでは、直接投票により選出されたロドリゴ・ドゥテルテ大統領が2016年に就任しました。ドゥテルテ大統領は、汚職撲滅・麻薬の取り締まり強化・各省庁の手続き簡素化・ミンダナオの和平などを重要課題に掲げ、積極的に実行に移しています。ちなみに、大統領の任期は6年で再選は禁止となっています。

経済

フィリピンは、前アキノ政権下で投資拡大による高成長を達成しました。2010年〜2015年の実質GDPの年成長率は6.2%と、アロヨ政権(2001年〜2009年)の4.5%と比べて高い伸びを記録しました。インフラ整備の加速が民間投資の呼び水になったことや、財政の健全化などが貢献したようです。前アキノ政権では、情報公開の徹底や汚職の厳罰化を進め、汚職対策も強化しました。

2016年に就任したドゥテルテ大統領の経済政策の方針は、基本的には前アキノ政権の方針を継承する内容です。インフラ整備・財政改革・規制緩和・治安対策・汚職対策など、さらなる投資誘致につながる政策となっています。

今後、フィリピンへの投資拡大が進めば、従来から成長の中心だった個人消費やサービス産業と設備投資が連携する形で、引き続き高い経済成長が期待できるでしょう。

次に、フィリピンの経済を指標から見てみましょう。

【一人当たりGDPとGDP成長率の推移】

(出所:IMFより作成)

2017年以降の数値は、IMFによる予想値です。2017年から2020年まで、GDPの年間成長率は7%と高い水準で維持、一人当たりGDPは毎年右肩上がりで成長すると予想されています。

【失業率の推移(単位:%)】
(出所:IMFより作成)

2017年以降の数値はIMFによる予想値で、いずれの国も2017年予想値と大きくは変わらない前提となっています。近年のフィリピンの失業率は6%前後と、ASEAN諸国の平均と比べても高いものの、過去と比べて低下傾向にあります。

人口

フィリピンの直近の人口は約1億人強。ASEAN諸国の中でも、インドネシアに次いで2番目に人口の多い国です。平均年齢は23歳(日本は46歳)、14歳以下の比率は32%(日本は12%)、65歳以上の比率は5%(日本は27%)となっており、若い人口の多い国です。

【ASEAN諸国の人口 2016年(単位:百万人)】

インドネシア

258.7

フィリピン

104.2

ベトナム

92.6

タイ

69.0

ミャンマー

52.3

マレーシア

31.7

カンボジア

15.8

ラオス

7.2

シンガポール

5.6

ブルネイ

0.4

(出所:IMFより作成)

【フィリピンの年齢別人口数推移(単位:百万人)】
(出所:Philippine Statistics Authorityより作成)

フィリピンの人口は、1億人を超えた後も増加が予想されています。特に14歳〜64歳の人口は2045年まで増加すると予想されており、フィリピンでは労働力の中核となる生産年齢人口のますますの拡大が見込まれています。


【フィリピンの年齢別人口比率推移(単位:%)】

2045年にかけて14歳以下の人口比率は緩やかに減少する一方で、65歳以上の人口比率は緩やかに増加することが予想されています。それでも2045年時点で65歳以上の比率は、ようやく2桁になるという状況ですので、当面フィリピンでは人口ボーナス期を享受すると見込まれています。
(出所:Philippine Statistics Authorityより作成)

参考値として、日本の人口構成と推移を見てみましょう。

【日本の年齢別人口数推移(単位:百万人)】

【日本のの年齢別人口比率推移(単位:%)】
(出所:総務省統計局より作成)

日本の人口は、総数が減少していくとともに、65歳以上の人口比率の増加が予想されています。2015年時点で65歳以上の人口の比率は27%、30年後の2045年には+10%強の38%になると予想されています。2045年で65歳以上の人口比率が2桁になるフィリピンと比べると、日本の高齢化社会の深刻さがいっそう際立ちます。

次回は

2016年に新政権がスタートしたフィリピン。豊富で若い人口を武器に、ますますの経済発展を遂げていくと予想されています。勢いの衰えない成長を見せるフィリピンに、今後も注目です!
次回は、「フィリピンの不動産を外国人が購入するには?」について見ていく予定です。次回もお付き合いください!

▶次回の記事:日本人がフィリピンで不動産を購入する時の注意点

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