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オーストラリア不動産の減価償却|4つのポイントを専門家が詳しく解説!

) Hiromu Fujimura |

監修: 不動産のエキスパート 風戸裕樹


「オーストラリア不動産の減価償却って日本と違うの?」

「オーストラリアで不動産を購入した時の節税対策を知っておきたい!」


オーストラリアは移民や留学者の受け入れを積極的に行っており、近年移住先としても人気の高い国です。


海外不動産においても、人口増加に伴う物件需要の高まりや、比較的割安な物件価格とあって、資産分散という側面でも日本人から人気を誇っています。


海外で不動産投資を行うとなれば、節税対策も気になるところです。


そこで今回は、オーストラリア不動産の減価償却について、4つのポイントに分けて詳しく解説します。


オーストラリアでは、今年から不動産の税制改正により市場に新しい動きが始まりました。


税金の情報について、最新の状況を抑えることは不可欠です。


これから節税対策で不動産投資を検討されている方や、海外不動産の中でもオーストラリア不動産に関心がある方は、是非参考にしてください。


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オーストラリア不動産の減価償却の4つのポイント


Unsplashより


オーストラリアの減価償却の4つのポイントについて、下記の4つのポイントに分けて解説します。


①新税制により新築購入が優遇される

②独自の税制で控除対象が異なる

③共用部の按分償却も可能

④専門家(積算士)にスケジュール管理してもらう


それぞれのポイントを、見ていきましょう。


①新税制により新築購入が優遇される


海外不動産投資においては、キャピタルゲイン(売買差益)税の規制強化を抑える必要があります。


オーストラリアでは、2026年5月12日以降に新規購入された中古物件を対象に、2027年7月から給与所得との損益通算(ネガティブ・ギアリング)による節税が一律で禁止されました。


さらに、売却時におけるキャピタルゲイン税の50%割引が廃止されて、取得時の原価をインフレに合わせて時価に再計算してその上でキャピタルゲインに対して最低税率30%へ移行することになりました。


(参照:Baker McKenzieより)


そもそも外国人投資家が中古物件を購入できない中、なぜこの動きに気をつけなければならないのでしょうか?


オーストラリア政府のスタンスは非常にシンプルです。


「国のために住宅供給を増やしてくれる投資家(新築購入者)を全力で応援します。だけど、既存の住宅を買い占めて地元の若者からマイホームを奪う投資家(中古購入者)には、もう税金のボーナスはあげません。」


上記の見解を持っているため、外国人にとってはオーストラリアでの不動産投資は向かい風となっています。


これまでオーストラリアのローカル投資家は、外国人が購入できない手頃な中古物件を好んで買っていました。


しかし、2027年7月から中古の節税メリットが消えるため、彼らも一斉に「新築市場」へと流れ込んできます。


すでに新築へのローン申請が、前年比31%も急増しました。


今後は「立地の良い優良新築マンション」を巡り、各国の投資家と真っ向勝負で競り合うことになります。


良い物件はすぐに売り切れるため、これからは圧倒的なスピード感と決断力が求められます。


このように、2027年以降オーストラリア不動産の税制は従来から大きく変更となるため注意が必要です。


②独自の税制で控除対象が異なる


オーストラリアでは、日本と異なる方法で減価償却費を算出しています。


オーストラリア独自の「40年減価償却」は、税法上の「Division 43 (Capital Works Deduction)」と呼ばれる仕組みとして機能しています。


(参照:オーストラリア税務署(ATO)


Division 43は、オーストラリア税務署(ATO)の規定で、投資用不動産の建物本体や構造物の建設・改修にかかった費用を、数年間にわたって所得税から控除できる制度です。


対象は壁・屋根・床などに加え、ドア・キッチンキャビネット・フェンスなど建物に永久に固定されているものとなります。


建物完成後、実際の建設コストに対し、一律で毎年2.5%を通常40年間にわたり経費計上することが可能です。


日本と大きく異なる点として、建物が建てられた時に「実際にいくらの建築コスト(材料費や大工の人件費など)がかかったか」だけをベースとしています。


【例】

実際の建築にAUD300,000(オーストラリアドル)かかった新築マンションを、AUD800,000で購入した場合

↓↓

40年減価償却の対象になるのは購入価格ではなく、元々の建築費であるAUD300,000のみとなります。


計算方法は非常にシンプルで、一律で毎年2.5%分を40年間支払い続けます。


先ほどの例(建築費が30万ドル)であれば、以下のように毎年同じ額が経費になります。


1年目: $300,000×2.5% = $7,500$

2年目: $300,000×2.5% = $7,500$

3年目: $300,000×2.5% = $7,500$

……

40年目:$300,000×2.5% = $7,500$ (これで100%償却完了)


オーストラリアの税制は日本と異なることが多く、現地の不動産を購入する際は最新の税制を把握しておくことが大切です。

とくに、建設コストに対してのみ、減価償却が適用されることを念頭に入れておきましょう。


③共用部の按分償却も可能


オーストラリアでは、マンションの共用部分も含めて減価償却が可能です。


なぜならコンドミニアムの所有者として、隣接車道・エントランス・庭園などの所有権を共有しているからです。


共用資産には、エアコン・防火設備・エレベーター・照明・ゴミ箱なども含まれます。


新築物件であれば、新税制にもとづき共用部分の設備や機器についても、問題なく減価償却の恩恵をフルに受けられます。


※中古物件の場合は2017年の法改正により、設備・機器の減価償却費の計上が制限されています。(これは2027年からの新たな税制改正とは別制度です)


分譲物件の共有資産に対する投資家の権利は、所有割合にもとづき専門家によって正確に算出されます。


また、共用部分に含まれる設備・機器資産は、オーストラリア税務局(ATO)が定めるそれぞれの有効耐用年数に従って減価償却されます。


共有資産は多くの場合、低価額資産プールに分類されるか即時償却の対象となり、加速償却率を適用することが可能です。


さらに「低額資産プール制度(Low-value pooling) 」を使うことで、取得時の価値が1,000ドル未満の資産をまとめることができます。


この場合、購入年度に18.75%、それ以降の各年度に37.5%で償却することが可能です。


また「即時償却(Immediate write-off)」の法律により、不動産投資家は、取得時の価値が300ドル以下の資産について、即時償却を申請することも認められています。


オーストラリア不動産の購入する際は、ご紹介した税制を含めた最新情報をつねにキャッチしておきましょう。


④専門家(積算士)にスケジュール管理してもらう


海外不動産投資では、リスクを最小限におさえるために専門家に頼ることも重要です。


オーストラリアでは、税務上の減価償却スケジュールに基づき、資料作成を減価償却の資産査定に特化した積算士(Quantity Surveyor)が行います。


減価償却スケジュールを定期的に更新することは、ATOのコンプライアンスを厳守し、控除対象となる資産費用の全額を確実に申告するために不可欠です。


改修・アップグレードまたは新規資産の購入は、減価償却の権利に大きな影響を与えかねません。


減価償却のスケジュールが古いままだと、貴重な控除額を過少申告したり、ATOに誤った情報を提出したりするリスクがあり、いずれも財務状況に影響を及ぼす可能性があります。


減価償却のスケジュールを常に最新の状態に保つことで、資産の減価償却を最適化できるだけでなく、税務調査への備えや節税機会の逸失を防ぐことにもつながります。


改訂されたスケジュールは、資産価値の向上を正確に反映し、新たに設置された設備や機器もすべて盛り込まれています。


しっかりリスク管理をすることで、法令遵守を遵守しつつ合法的に控除額を増加させ、キャッシュフローを改善することが可能です。


資産に変更があった後は、積算士に依頼することで記録の正確性を確保できます。


スケジュールの定期的な更新は、投資戦略をより効果的なものにし、税務・財務上の長期的なメリットを確保するのに役立つでしょう。



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まとめ


今回は、オーストラリア不動産の減価償却について4つのポイントを紹介しました。


中古物件への規制強化が見込まれる中、税制面で優遇される「新築物件」への注目と重要性がますます高まっています。


また、建築コストに基づいて40年にわたって減価償却を行うことが可能というルールがあります。


共用部の償却も可能というメリットも有効活用しましょう。


オーストラリア不動産投資において、これらの知識を正しく理解し、専門家を上手く活用することは、キャッシュフロー改善と長期的な資産形成の鍵となります。


今後の税制改正の動向を注視しつつ、戦略的な投資を進めていきましょう。


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