タイ不動産に投資するデメリットは?4つの注意点を専門家が解説
「タイの不動産投資に興味があるけど、どんなデメリットがある?」
「タイの不動産投資での注意点は?」
タイは近年、首都バンコクを中心に高層ビルが立ち並び、新しいコンドミニアムのプロジェクトも進行しています。
実際に弊社でも、タイの不動産投資に関するお問い合わせやご相談が多いです。
また、タイの不動産はクオリティが高く、日本のみならず世界中の富裕層から注目を浴びています。
賃貸住宅に住むのも方法のひとつですが、長期的な移住を検討しているなら、不動産を購入するのも良いでしょう。
そのためには、事前に注意点を確認しておくと安心です。
今回はタイの不動産を購入する際に気をつけるべきデメリットを、4つのポイントに分けて専門家が詳しく解説します。
タイの不動産投資やタイへの移住に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
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タイ不動産に投資するデメリット4つ
タイ不動産に投資するデメリットは、主に4つあります。
①ミャンマー地震の影響がある
②タイバーツが高い
③カンボジアとの戦争リスクがある
④経済成長の将来性が見込めない
では、一つずつ見ていきましょう。
①ミャンマー地震の影響がある
タイの不動産を購入する際は、周辺地域の天災にも気を配る必要があります。
2025年3月28日に、ミャンマーの中部を震源とする地震が発生しました。
ミャンマーでは地震による死者が3,003人・負傷者が4,515人と政府が発表しています。

タイはミャンマーの右下に位置しており、バンコクは画像右下の「Bangkok」に位置しています。
地震のマグニチュードは7.7と大規模で、隣国のタイにも大きな被害をもたらしました。
具体的には、バンコク中心部のコンドミニアムで建物に亀裂が入ったり、建物の結合部が引き離されたりと影響が出ています。
またバンコクでの被害者も、36人以上が死亡・33人が負傷したとされています。
現在、復旧の過程にありますが完全にとは言えません。
下記の画像は、実際にバンコク在住の友人から2025年7月末に送られてきた、自宅コンドミニアムの共用部の写真です。
一般的に高級コンドミニアムとして知られている物件ですが、ミャンマー地震により躯体部分に亀裂が入ってしまいました。


居住部内にもヒビや亀裂が入ってましたが、そちらは補修工事により既に回復しているとのことです。
友人は補修工事期間の2週間、自宅に滞在できずホテルで過ごすことになり、共用部に関しては未だ復旧していません。
各建物でヒビや亀裂が入ってしまったため、工事が追いついていないのが原因のひとつのようです。
このように、隣国ミャンマーの地震によって、バンコクは甚大な被害を受けて未だ修復過程にあります。
さらに地震の影響で、新築コンドミニアムにおいては工期の遅れも懸念されます。
タイは本来地震を想定したコンドミニアムの設計になっていないことも多く、予期せぬリスクへの対策が不十分です。
タイ不動産の購入を検討する際は、近隣国での災害の影響もあり得ると心得ておきましょう。
②タイバーツが高い
タイ不動産に投資する際は、タイバーツの動向にも注意が必要です。
下記は、タイバーツと日本円の直近10年間の推移をチャートにしたものです。

ご覧の通り、1バーツが3円前後と推移していた時期もありましたが、現在は4.5円前後で推移しています。
不動産投資に当てはめると、4.5円は3円の1.5倍にあたるため、5,000万円で購入できた物件が7,500万円になってしまうのです。
タイバーツ・円の為替の影響を考慮すると、不動産投資に関しては、時期を見ないと大幅な割高価格になると言えるでしょう。
さらに、資材価格の高騰や物価高などで建築コストが上昇し、不動産価格も10年前と比べて上昇しています。
例えば、10年前なら5,000万円で購入できた物件が7,500万円になり、加えて建築コストの上昇により1億円の価格になるイメージです。
為替の影響やインフレを考慮すると、厳しい環境にあることは間違いありませんが、バンコクの高級物件は唯一無二のクオリティを持つものもあります。
また、近郊都市のシラチャやパタヤには、高利回りが期待できる物件も数多くあります。
タイ不動産投資の予算が決まっているのであれば、バンコク以外の都市を検討してみるのも良いでしょう。
③カンボジアとの戦争リスクがある
タイにおいては、カンボジアとの戦争リスクがあるのもデメリットのひとつです。
2025年7月24日、タイとカンボジアが領有権を争う国境地帯で武力衝突が勃発しました。

ロイター通信より
タイ側では地元住民11人が死亡、カンボジア側でも被害が発生しました。
このように、タイは穏やかな国に見えても、軍事的な問題が起こりかねない国と言えます。
実際にタイ国内では、2014年の軍によるクーデターによって陸軍司令官が政権を掌握し、2019年まで軍政を敷いていました。
現在でも首相の周りには軍の関係者が多く、軍の影響力を大きく受けた政治運営が行われています。
また、カンボジアではタイに関係する商品の不買運動も起こっています。
2025年8月現在も、タイとカンボジアは緊張関係が続いており、地政学リスクからは目が離せません。
このような紛争問題は、タイの不動産市場にも投資を控える動きが出てくる可能性があります。
今後の状況に注視が必要ですが、長期化または大規模化していくようならば、タイ不動産投資には細心の注意を払う必要があるでしょう。
④経済成長の将来性が見込めない
経済成長の基礎的な条件を見ることも、投資においては必要不可欠です。
ここではタイの不動産投資市場を「GDP」「人口ピラミッド」「世界とのマンション価格の比較」「不動産の需給バランス」の4つに分けて見ていきましょう。
GDPの成長
上のグラフは、日本と東南アジア諸国のGDPの成長率を折れ線グラフにして、表示したものです。
グラフからも分かる通り、日本は東南アジア諸国と比べて成長率が鈍いです。
ここで東南アジア諸国の中での比較に着目してみましょう。
上位では、ベトナム・フィリピンが更なる成長を見せてインドネシアがそれらに続きます。
一方でタイは、東南アジアの中で最もGDPの成長が鈍化しており、今後の急激な発展は見込みづらいです。
急激な発展が見込みづらいのは何故か、続いては人口ピラミッドを見てみましょう。
人口ピラミッド
弊社資料より
上記は、日本と東南アジア諸国の人口ピラミッドを比較したものです。
右下の日本は、国民の平均年齢が48.6歳ということもあり、既に高齢化社会となっています。
比べて東南アジア諸国は、日本よりも比較的国民の平均年齢が若いです。
ですが東南アジア諸国の中でも、タイは最も高齢化が進んでおり、国民の平均年齢も38.8歳となっています。
高齢化社会が進むと労働人口が減ることにより、GDPの成長が難しくなります。
これには「人口ボーナス期の終了年」が関わってきます。
人口ボーナス期とは、労働力増加率が人口増加率よりも高くなり、人口に対する労働力が豊富な状態のことで、経済成長が促進される時期です。
日本では既に2005年に人口ボーナス期が終了しており、タイも東南アジア諸国で最も早い2031年に人口ボーナス期の終焉を迎えるとされています。
これにより、高齢化社会にともなう労働人口の減少が懸念され、結果としてGDPの高成長は望めない市場環境となるのです。
世界とのマンション価格の比較

弊社資料より
上記は、東南アジア諸国並びに、主要都市の不動産価格と東京の不動産価格を比較したものです。
東南アジアの成長国圏として、以下の都市を見てみましょう。
・マレーシアのクアラルンプール
・タイのバンコク
・インドネシアのジャカルタ
・ベトナムのホーチミン
グラフの赤枠内に示すように、タイのバンコクは他の都市と比べてもマンション価格が最も高いです。
さらに表を見ると、タイの坪単価はシンガポールの次に高いのが分かります。
タイ国内のマンション価格が既に上昇しているため、今後の上昇見込みは少なく、他の東南アジア諸国の都市と比べて割安感はないと言えるでしょう。
不動産の需給バランス
不動産価格を決めるのに価格はもちろん大切ですが、需要と供給のバランスも大事です。

弊社資料より
上記は、東南アジア諸国の各都市と、東京・ニューヨーク・シドニーの住宅供給戸数を棒グラフにしたものです。
添付画像下部には概算人口も記載してあるので、需要と供給のバランスを考えるのに役立ててください。
バンコクは他の主要都市と比較して最も供給戸数が多く、人口に対する供給数のバランスが悪いです。
不動産の価格は需給バランスにより決定する要素もあるので、現状では供給過多となり調整が必要となります。
以上のように、GDP・人口ピラミッド・マンション価格の比較・需給バランスの4つに基づいて、タイの不動産市場を見てきました。
他の東南アジアと比べてポジティブな要素は少なく、投資の先行き感としては黄色信号が点灯していると言っても過言ではありません。
ですが、タイは東南アジアの中でも随一の住みやすさを誇り、高級コンドミニアムのクオリティはピカイチです。
今後も富裕層の海外からの移住による底堅い需要が期待できるため、まだまだ人気市場であると言えるでしょう。
他の国との比較を含めて、より詳しいデータや内容は、ぜひ弊社の個別面談をご利用ください。
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まとめ
今回は、タイ不動産に投資するデメリットとして以下の4つをご紹介しました。
①ミャンマー地震の影響がある
②タイバーツが高い
③カンボジアとの戦争リスクがある
④経済成長の将来性が見込めない
タイ不動産を取り巻く環境は、2025年に大きな転換点を迎えていると言っても過言ではありません。
とくに④の経済の基礎的条件に加えて、①から③の要素が絡まり合ってネガティブな市場環境が渦巻いています。
しかし、市場環境が悪いからといって、全ての不動産価格が下がるとも言い切れない面もあります。
都市によっては、超一等地にある今後一生販売されないような場所で、お手頃価格の物件が販売されることもあります。
バンコク中心部は更なる都市化が進んでおり、今後の更なる富裕層の移住も見込まれます。

バンコク中心部の街並み(著者が現地にて撮影)
国としての状況をマクロ環境とするならば、物件の質や立地などミクロな環境も考慮して投資判断を行うことが大切です。
タイの不動産投資に興味がある方は、実際に現地を訪れてみるのも良いでしょう。
以下の記事では、タイを含めた東南アジア不動産投資の情報をお届けしています。
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